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【転職記録】就活~新卒入社まで
さて、留学から1年遅れの就活と業種を絞りすぎた就活を経て、
第1希望の企業に入社できました。
今回はそこでの3年間の営業経験で学んだことをシェアします。
こんな人におすすめ
・特に商社業界に興味がある方
・専門商社に興味がある方
自己紹介、記事の目的
アラサーのきゃりくらしです。
これまでの私のキャリアはざっくりですが、
中小の専門商社→ITベンチャー企業→大手ITという流れで20代を過ごしました。
20代、キャリアに悩んだ時期もありました。
でも、2回の転職など様々な経験を通して、
自分らしいキャリアを築くことができたと思っています。
同じように悩んでいるあなたに、
少しでもヒントになる経験や考え方をお伝えできれば嬉しいです。
専門商社での経験
専門商社での経験をざっくりまとめると3つに分けられます。
・パートナー営業の基礎
・3社以上の調整、折衝経験
・新製品の選定から拡販までの一連の実務
専門商社の中でも上流に位置しており、
私がいた会社が海外メーカーの日本における代理店の役割を担っていました。
そこからさらに日本で小売店の間に入り、商品を卸す役割を担う問屋へおろしたり、
製品によっては顧客へ直販ということもしていました。
上記の3つそれぞれ経験談とともに詳しく書きます。
専門商社での経験1:パートナー営業の基礎
問屋へ卸す=問屋でいかに売ってもらうかですので
単純に自分が売るにはどうすればよいかではなく、
どうすれば売ってもらえるのかを考え、アイディアを実行できるようになりました。
担当して最初のころはもちろん右も左もわからず、
がむしゃらに依頼された案件をこなすことが精いっぱい。
もちろん売り上げも前年比を超えるわけがありませんでした。
そこで、アイディアといっても0→1ではなく先輩達がやってきたことをまずは真似をし、その後に自分なりのエッセンスを入れていくような流れでした。
当時よく考えていたのは
・いかに頼ってもらえるか
・売りやすいと思ってもらえるか
この2つをよく考えていました。
今思うと浅いなーと思いますが、1~3年目なので
これでも頑張ってたと思うことにします。
「頼ってもらえるか」をもう少しかみ砕くと
自分が頼りたい営業はどんな人か、その人に近づくにはどうしたらよいか
ということを考えることになります。
幸い私には尊敬できる先輩たちがいたので
その人たちがいかにして問屋さんから頼られているかを観察して
真似をすることにしました。
そこから実際に大事だなと思ったことは3つ
・とにかく早く、完璧じゃなくていい
・”専門”商社の営業である以上、最新の業界や製品情報をいち早く提供する
・問屋の担当者たちのターゲット層を正しく理解する
この3つがしっかりできるようになってきたのは
2年目の後半、これで数字もあがるようになっていきました。
この3つともしてもらえると「あ~助かるわ~」とか、
「分かってるね~」とお客様から思ってもらえ、頼られるようになります。
語弊がありそうなので1つだけ補足を、、、
「とにかく早く、完璧じゃなくていい」というのは
30%とか40%で提供してしまうことではなく、70%ぐらいの
もう少しで自分が思う理想の仕事ができるぐらいで
提供してしまった方がよいということです。
もちろん決まりきった資料やパンフレットを送るとかは
10分もいらない作業なので早く終わらせるべきですが、
時間はかかるが優先度が高いものは、完璧を求めすぎず、
適度に終わらせてサイクルを回していったほうが結果よかったです。
問屋の担当者としても、大枠だけ分かれば良いと思っていればそれで済みますし、
もう少し完成度の高いものが欲しければそのように言ってくれます。
いずれにせよ早くサイクルを回すことが自分にもお客様のためにもなっていき、
いつしか「いつも早くて助かります」と言ってもらえるようになります。
専門商社の営業職の魅力
専門商社の営業職は、専門知識を活かして、お客様の課題解決に貢献できる仕事です。
お客様から「ありがとう」と言われた時や、自分の提案した製品が採用された時には、大きなやりがいを感じます。
さらには商社であることから新製品の取り扱い、その拡販と、会社にいながら事業化をするプチ体験も積むことができます。
専門商社での経験2:3社以上の調整、折衝経験
製品の導入には工事が伴うこともあり、
自社+お客様+問屋+工事会社などと複数の会社を調整することも多く、
これをきついと感じる人はいるかもしれません。
むしろこの調整を行う準備が業務の半分以上を占める時もあります。
私の性格は会話は好きだけどあっさりした関係にとどめるようなところがあり、
それがここでは役に立ちました。
関係者それぞれに深入りせず、決めるべきことを決めながら、
各関係者が不満とならないように耳を傾け
プロジェクトに反映できるところはしっかり反映する、
できないことはきっぱり伝えるなど
新卒2年ぐらいでそこまで肝が座るのかというぐらい成長できました。
※6年目ぐらい?と初対面のお客様にいわれるぐらいの雰囲気になります
このあと転職する会社の実務でも3社間の調整はありましたが、
それ以上の調整を行うことは専門商社ならではの経験でした。
早いうちから4~50代の役職付きの関係者たちと話あいながら
お客様のあるべき姿にプロジェクトを進める経験はしておいてよかったと思います。
この経験は営業として社内調整でも使えるスキルですので
「うまくやる」スキルをつけられます。
専門商社での経験3:新製品の選定から販売の実務
輸入専門商社ということ、海外の方が先行して新しいモノを取り入れる業界であったことから新製品を自分で見つけ、日本の市場に合うか確認し、
実際に販売の流れをつくってお客様へ届けるということもしました。
日本のトレンドも変化しやすい業界だったので常にアンテナを張りながら、
街を歩く時も観察しながらどんな製品がきそうか考えていました。
また、外国語ができたということもあり、インターネットで調べて
実際にメールでコンタクトをとったり、
サンプルを海外から取り寄せて同僚や先輩たちのフィードバックを貰って、
良し悪しを確かめることも多くありました。
あまり詳しく書くと会社がわかってしまうので浅く書きますが、
コロナによってトレンドが変化したことから、
海外のある製品に目をつけ、実際に輸入、販売まで行いました。
無事に事業としても成り立ち、ニッチな分野の製品でしたが、
日本において手に入りづらいもの、でも欲しい人は本当に欲しいという
ニッチで勝ちやすいところに入り込むこともできました。
新製品で大事にしていたことは、最終的に悩んだら企業理念に則しているか
立ち返って考えることでした。
本当に輸入して販売し事業化すべきか、最終判断までくるといよいよ収益性は問題なく、
あとは気持ち次第のような感じになります。
そこで理性的な判断をするには自分やほかの人の尺度ではなく、
これまで続いてきた会社の判断基準を使うことでぐっと失敗は減らせると思います。
少しでも会社の方針、理念に則さないのなら売れないというよりも
売る気持ちがなくなりますし、なんでこれ売ってるんだと思われかねません。
このような流れで私が携わった4製品はすべて販売し、
会社の製品ラインナップにも載るようになりました。
退職してからしばらくたつ今でもHPを覗くとしっかり載っているのは嬉しい限りです。
新卒で営業職に就くことのメリット
新卒で営業職に就くことは、若いうちから多くの経験を積むことができるという
メリットがあります。
様々なお客様と接する機会があり、幅広い知識や経験を身につけることができます。
もちろん怒られたり、失敗したなーと下を向く時も多々ありますが、
それを考え、改善していくことが自分だけの経験とスキルに繋がっていきます。
まとめ
この記事が、新卒で営業職に就くことに不安を感じている方や、専門商社に興味がある方の参考になれば幸いです。ぜひ、積極的に行動して、充実したキャリアを築いてください。